デザインにおける基礎体力作り

Category : UI/UX

今回はデザインにおける、基礎体力作り。と題しまして、【ユーザー中心デザインを行うための基礎体力作り】を解説したいと思います。

アウルスの菊池です。

弊社ブログをしっかりと更新し始めて、実はページビュー数が200%増えております。笑
直近1ヶ月で母数は大したことありませんが、伸び率というのはとても重要な指標です。

今回はデザインにおける、基礎体力作り。と題しまして、【ユーザー中心デザインを行うための基礎体力作り】を解説したいと思います。

【この時代気合いなんていらない?デザインに必要なものとは?】

いま気合いが必要とつらつらと並べるんじゃないの?と思ったあなた!!!
デザイン=気合いという意味では、間違っています。

まず基礎体力・基本スキルを考えるにあたり、組織として創造性をいかに向上するのか?という点です。
デザインには大きく分けて

・思考力

・リサーチ能力
・人に伝える能力(プレゼン力、コミュ力などもその類
・コンセプトデザイン能力

リサーチ力には、分析する力。言語化する力。知的好奇心などがあります。

人に伝える能力には、コミュ力がほとんどでしょう。
コミュニケーション能力とは、単に話ができると平たくされますが、
・説得するために、話に道筋を立てることができる人。
・納得できるよう話を聞き、相手の話に合わせ(時には相手が意思決定した答え=自分の答え。に繋げられる人)

であって、「相手を論破する」ことではありません。

最後にコンセプトデザイン力ですが、
コンセプトとは定量的なものから引用してきたものではなく、ヒューリスティックに思考を表現したもの(センス)とも言えます。

表現力

・具体化思考力
・デザインスキル
・第三者的感覚

具体化思考力とは、「暑い」=「暖色」や、痛い=「鋭角的シェイプ」などの、具体的に我々誰しもが思う社会の法則を理解し表現する能力です。
赤ん坊に、「やかんは熱い」と言い、それで火傷を負った人の写真を見せると、やかんが熱かろうが熱くなかろうが、火傷を負ってしまう。という事例があります。
具体的な思考力は、パターンを知ったり、ソースを理解することで萎縮していきますが、その具体的思考をどれほど持っているかは、デザインにおいて重要です。

デザインスキルは、単純なデザインを「絵」に起こすという技術的能力。

第三者的感覚とは、デザインスキルで具体的にしたアウトプットを客観的に見る能力です。

上記のとおり、デザインとは基礎はある程度筋トレ的に鍛える必要があります。
一朝一夕で、デザインドリブンなどは絶対に身につきません。

組織的なデザイン能力

今後組織的な創造性を高める必要は上がってきます。
これまでもそうだったように、創造性は、個人の才能に依存する=組織力に依存する。
と言えるからです。

よく「属人」は組織を破壊する。
と言われますが、「組織」=「オートマティックに物事を処理する」とするのであれば、テクノロジーの発展と逆行してしまいます。
かつてFordが唱えた「フォードモデル」のように、ラインに人を機械的に配置するのであれば、人類は産業革命当時の古びた生産性(生産量を増やせばそれに比例して成長する)と同義になってしまいます。

専門的なスキルを持った人がそれぞれ自分の専門領域をの仕事を行い、その結果をパーツとして、集まった物を組み合わせ全体を仕上げるような仕事の方法では、組織的な創造性を発揮しようがありません。
これからの組織は、生産性×個数≠生産性×能力(個体力)で指数関数的成長を期待する他ありません。
それには、組織としての強さこそが答えとなると信じています。

アイデアの創造を行うには?

アイデアの創造を行うには、様々な専門分野から出てきた、ある程度の数、ある程度の質が担保される必要があります。
また、アイデアや完成が個人んお能力であるという以上に、アイデアが次々と生まれてきて、完成が生かされる場を組織でどう演出し、維持していくかということが問題に上がるかと思います。
弊社アウルスでは、週に一度のレビュー会をお行いそれぞれが抱えているタスクの解決策や、アドバイスなどが議論され、個別の創造を組織で強化する体制ができつつあります。

組織の創造性を高めるためには?

組織の創造性を高めるためには、各個人の創造性に頼って自由に仕事をこなすのではなく、個々人に領域横断的に同じ創造性の場の中でアウトプットを共有させるのか?が重要になっていきます。

例えば、
(シニアデザイナーがWFを作成し、トンマナを設計した。VS若手デザイナーがモーションモックを作成し、インタラクションデザインを定義した_)
を分断的に見ると、単なる年代の対立に見えますが、
(シニアデザイナーが、若手デザイナーのモーショングラフィックからWFを作成し、インタラクションを踏まえたトンマナを、若手デザイナーと共に定義した。)
であれば、相対的組織のシナジーがあると言えます。

創造を高めるためには、アイデアの数と質を担保しつつ、共有する場を作ることが何よりも重要となります。
質と量を担保したデザイン組織には、創造を活性化させるためのアイデアが蓄積されます。

続く